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◎お煎茶コラム
煎茶のランク 上級・並・徳用
煎茶を選ぶ時にポイントとなるのは、茶葉の色や形といった見た目、香り、水色、味の4つです。
煎茶はその製造工程で揉んで撚りをかけていきますが、茶葉がより細長く針のようにとがっているのが「上級煎茶」とされます。
また、煎茶の茶葉の色が鮮やかな濃緑でつやがあり、重みのあるものが上質です。
上級煎茶を淹れると、新芽の鮮やかな黄緑に一変しよく澄んだ「金色透明」の水色が楽しめます。
また、ぬるめのお湯でじっくり時間を掛けて淹れれば、お茶請けなどいらないほど濃厚かつ上品で甘みが感じられる煎茶になります。
並煎茶に位置づけられるものは、 上級煎茶ほど黒光りはしていませんが緑は濃く、形も整っています。
煎茶を淹れた時の水色も黄みがかった緑色で、綺麗に澄んでいます。
爽やかな渋味が持ち味の並煎茶は、上級煎茶の時ほどお湯を冷ます必要はありません。
沸かして一呼吸置いた熱めのお湯を静かに注いで、淹れましょう。
こうすると、煎茶ならではの渋味と旨味・香りを味わえます。
また、さっぱりとした飲み口で、お食事と一緒に召し上がってもお料理の邪魔をせず、後口も爽やかに飲んでいただけます。
徳用煎茶は二番茶の大ぶりの葉を使用することが多いお煎茶で、形状は一般的にやや平たくなります。
上級煎茶と比べ、水色は山吹かかった緑色です。
日光をたっぷり浴びたお茶なのでカテキンが多く渋味はありますが、飲み口がすっきりとしていてお口の中を爽快にしてくれます。
含まれる成分にも違いがあります
煎茶に含まれる渋み成分カテキンは、高い湯温で溶けやすい成分です。
したがって、煎茶を淹れる時の湯の温度で味がずいぶん変わってきます。
また、煎茶のランクによっても含まれる成分の割合が変わってきます。
上級煎茶 アミノ酸(2.87%) カフェイン( 3.04%) タンニン( 14.52%)
並煎茶 アミノ酸(1.47%) カフェイン( 2.50%) タンニン( 14.59%)
徳用煎茶 アミノ酸(0.99%) カフェイン( 2.37%) タンニン( 14.57%)
旨み味成分アミノ酸は、煎茶のランクにより3倍近くの差がみられますが、苦渋味の成分であるタンニンは、煎茶のランクの違いによる差はほとんどないことが分かります。
よって、徳用煎茶は上級煎茶と比べ、タンニンの含有量が同じでもアミノ酸量が少ないために、苦渋みをより感じられる煎茶となります。
煎茶はランクによっても味が異なりますが、淹れ方によっても大きく味が変わるのが特徴です。
むしろそれは煎茶を楽しむ醍醐味ともいえるでしょう。
最初は難しく感じるかもしれませんが、色々な煎茶を試して、好みの淹れ方で楽しんでみましょう。
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