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煎茶の品評会「全国茶品評会」とは

◎お煎茶コラム



全国茶品評会とは



市場で販売されているお茶には、「やぶきた」や「あさつゆ」など様々な品種のお茶があると同時に、玉露や煎茶、深蒸し煎茶など様々な製造法で作られたお茶が販売されており、一口に緑茶と言っても実に多種多様な内容となっています。

それぞれのお茶には品質特性がありますが、十分に特性を備えているお茶はどれなのか、また新しい品種のお茶がどんな特性を持っているのかを明らかにするために、年に一度「全国茶品評会」が行われています。

審査方法には人の感覚による「官能審査」と機器による「科学的審査」がありますが、ここでは全国茶品評会の柱となる「官能審査」についてご紹介します。

全国茶品評会の「官能審査」



官能審査には「外観審査」と「内質審査」とがあります。
外観審査では、お茶そのものの形状や色沢を見ます。
内質審査では、お茶を湯で浸出した液の水色、滋味と茶葉の香気を見ます。

品評会では外観、水色、香気、滋味の各項目ごとに配点基準を設けて、減点法により点数をつけ、各項目の合計得点で順位を付け1等から3等までを入賞とします。

◎全国茶品評会における「普通煎茶」の審査基準

<1.>外観
・形状
1.伸び形で細く丸く撚れ、締りが良いもの
2.伸びが良いもの
3.芽揃いが良いもの
4.手のひらにのせて重量感のあるもの
5.破砕がなく紡錘形の剣先があるもの

・色沢
1.冴えがあり濃緑色のもの
2.色調が揃い光沢のあるもの


<2.>香気
1.爽快な若芽の香りがあるもの
2.新鮮味のある香りのあるもの


<3.>水色
 黄緑色で明るく澄み、濃度感のあるもの


<4.>滋味
1.甘味、渋味、苦味とうま味が適当な濃さで調和したもの
2.舌にまろやかに当たり、のど越しが良いもの
3.口の中に清涼感を与えるもの


最後に



以上のような基準に基づき年に1度、全国茶品評会が行われているのです。

時折、全国茶品評会○位入賞!などというのを目にすることもありますが、これはそのお茶が以上の評価基準を満たし、尚かつその年に出品されたお茶の中で優れていたということなのです。

ここでの審査基準を知っておくと、自分でお茶を選ぶ時のポイントとしても役立つと思います。
ぜひ皆さんも審査員になったつもりで色々なお茶に触れてみてください。



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