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◎お煎茶コラム
深蒸し煎茶の美味しい淹れ方
◎深蒸し煎茶とは
茶園から摘採された生葉は、摘採した時点から酸化酵素の働きによって発酵が始まります。
煎茶を含め「緑茶」は発酵が進む前に熱処理を施し、酸化酵素の働きをストップさせているため綺麗な緑色が保たれます。
茶葉を蒸す→撚って形を整える→乾燥させる といった工程を経て煎茶は作られていきますが、この一般的な工程を経て作 られる煎茶よりも、茶葉の蒸し時間が約2倍長いお茶のことを「深蒸し煎茶」と呼びます。
深蒸し煎茶は蒸し時間が長いので、茶葉の中までしっかりと蒸気熱が伝わります。
葉が柔らかくなることで仕上がりがやや細かく粉も多くなりますが、その分煎茶と比べて味や淹れた時の水色がしっかりと 濃く出ます。
また茶葉が細かいので、淹れた時に細かい茶葉も湯呑みに注がれまるごと飲むことになるので、お湯では抽出されない(水 溶性ではない)煎茶の有効成分も摂取できます。
深蒸し煎茶の味の特徴は、渋みが少なく甘みを感じられるまろやかな味で、上品さを感じられます。
このように、普通煎茶と元は同じ茶葉でも蒸し時間の長さによって違った味わいの煎茶になるのです。
ここでは深蒸し煎茶を美味しくいただくための淹れ方をご紹介します。
◎基本の淹れ方
1人分の目安としては煎茶と同じく、「茶葉 2g〜3g」、「お湯の量 60〜70cc」です。
こちらも決まりはありませんので、自分好みを探してみてください。
では、深蒸し煎茶の基本的な淹れ方です。
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お湯120cc
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茶葉(煎茶) 約4g
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お湯の温度 70℃〜80℃
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浸出時間 30秒
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煎出回数 2煎
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【 1 】煎茶の茶葉を急須へ
茶葉は「ティースプーン1杯分=約2g」を目安にして入れましょう。
【 2 】お湯を適温に
お湯をいったん沸騰させます。
沸騰させたお湯を、湯冷まし→湯呑み→急須の順にに注ぎ入れます。
お湯は一度別の器に移すと約10℃温度が下がります。
沸騰した100℃のお湯を上記のように移すことで、温度計がなくとも好みの温度のお湯を用意することができるのです。
いったん湯呑みにお湯を注ぐことで茶器を温められますし、一石二鳥です。
【 3 】じっと待ちます
お湯を入れたら蓋をして約30秒待ちます。
この時、急須をゆするとにごりや雑味が出てしまいます。
ここはじっと待ちましょう。
【 4 】最後の一滴まで絞りきる
各湯呑みの味が均一になるように、少量ずつ回し注ぎます。
この時、最後の一滴まで絞りきって淹れるのがとても大事なポイントです。
最後の一滴は煎茶の旨味が凝縮された、言わばエッセンスのようなもの。
美味しく淹れられるのはもちろん、最後の一滴まで絞りきることで二煎目も美味しく淹れられます。
【 5 】二煎目以降は…
二煎目以降はお湯の温度をやや高め(85℃〜90℃)にします。
すでに茶葉が開いているので、蒸らさずさっと淹れるのがポイントです。
◎まとめ
今回は深蒸し煎茶の美味しい淹れ方の基本をご紹介しました。
茶葉に合った淹れ方をしてあげると、特徴が際立ち違った普通煎茶とはまた違った味わいが楽しめます。
基本はあくまでも基本です。
自分好みの味が引き出せるようにいろいろ試してみてくださいね。
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