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美味しい煎茶の選び方とは

◎お煎茶コラム



最近ではスーパーやネット通販など手軽に煎茶を買えるので、袋詰めの煎茶を買うケースが多いとは思いますが、 実際に見たり触ったりすると良い煎茶を見極める目が鍛えられます。
時には専門店に足を運び、五感をフル活用してお茶を感じてみましょう。


美味しい煎茶の選び方



1.形を見る
煎茶のようによく揉んで作るお茶は、見た目にも良し悪しが現れます。
硬く、細く撚れて、形状が整っているものが良く、「剣先」が含まれていることがポイントです。
「剣先」とは撚れて針のように細くなった茶芽の芯のことで、柔らかい新芽を使って丹念に揉まれた煎茶である証拠です。
　 また、表面はなめらかで、粉・茎・大型の葉・破砕葉などの混入が少ないほうが良い煎茶とされています。
ただし、深蒸し煎茶の場合は蒸し時間が長いため、葉の組織が柔らかくなり揉む時に葉が細かくこなれます。
そのため、普通蒸しの煎茶と比べて砕けた葉や粉が多くなりますが、粗雑なお茶というわけではありません。

2.色・ツヤを見る
煎茶は茶葉の色が濃い緑色や鮮緑色で全体的によく冴えており、ツヤがあるものほど良いとされています。
深蒸し煎茶は普通煎茶に比べ、全体的にやや黄色っぽいのが特徴で、粉が多いため光沢のある葉は少なめです。

3.触ってみる
硬く引き締まりっていて、ガサガサしておらず、しっとりとした手触りと重みを感じるものが上質な煎茶です。
専門店で選ぶ場合、もし可能なら一本つまんで食べさせてもらいましょう。
上質な煎茶はそのまま食べても美味しさが分かります。

4.香りをきく
爽快、甘いなど煎茶本来の特徴が出ていて、香りの高い煎茶を選びましょう。
鼻に茶葉を近づけて強く吸い込み、煎茶の香りをききます。
爽やかな若葉の香りに、みずみずしい香りがある煎茶が良い煎茶です。


見た目が良い煎茶は美味しい？



先ほど、煎茶を選ぶポイントの1と2に形や色・ツヤなど見た目を評価する内容を書きました。
野菜や果物は「見た目が悪くても味は良い」といった物がよくあります。
では、見た目が悪くても美味しい煎茶というのはあるのでしょうか？

形や色が美しい煎茶は一般的に高値で取引されます。
それは、形状や色沢が加工技術などに大きく影響されるからです。
丁寧に育てられ、適切な時期に摘み取られた良い品質の生葉を製茶すれば外観も美しく出来上がります。

茶業界で行われている品評会においても、まず外観審査を行い、その後実際に淹れてみた時の色や味の審査に移るのです。
これは、お茶の外観と質がおおむね比例することが経験的に判っているからです。

とはいえ、少々見た目が悪いお茶でも「普段使いには十分」と言う人も多いでしょう。
そういったお茶を美味しく飲めるように淹れ方を工夫するのも、お茶の楽しみの一つです。


最後に



ここでは、美味しい煎茶の見分け方のポイントをご紹介しました。
しかしながら、実際にはパッケージに入っている煎茶を購入する方が多いと思います。
これじゃ見分けられないじゃないか…と言って諦めるのはまだ早い！
煎茶のパッケージにも味を見分けるヒントが隠されています。
賞味期限はもちろん、原産地や生産者、品種名。
煎茶の味わいのヒントになる表示としては、浅蒸し・深蒸し・特蒸し・新茶・秋の蔵出しなど。
さらに品評会受賞、抹茶入りなど、その煎茶の様々なこだわりが表記されていることも。

何気なく買って飲んでいたかもしれない毎日のお茶「煎茶」。
これからはじっくりパッケージも吟味して美味しい煎茶との出会いを愉しんでください。

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