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◎お煎茶コラム
煎茶の味わい
ひと口に煎茶と言っても、栽培の仕方や製造方法によって様々な種類に分かれます。
お茶の種類のことを茶種と呼びますが、茶種によって葉に含まれる成分が異なり、それぞれ個性的な味わいとなります。
煎茶は、渋味と旨味のバランスが良く、さっぱぱりとした後味があるものが良い煎茶とされています。
品質の良い、いわゆる上級煎茶と呼ばれる煎茶は、その年の一番初めに出てきた芽(一番茶)の早い時期の物を原料として作られています。
一番茶はアミノ酸を多く含むので、旨み豊かでさっぱりとした苦味をバランス良く味わえる煎茶であるのが特徴です。
一方、いわゆる下級品とされる煎茶は、一番茶の遅れ芽や二番茶(二番目に摘む芽)以降に摘採された葉の割合が多く、よってアミノ酸類が少なくカテキン類が多い煎茶になる傾向があります。
つまり、煎茶は下級品になると旨みが少なく、苦み・渋味が多く感じられるようになるのです。
最上級とされる玉露は、上級煎茶よりもさらにアミノ酸類・カフェインが多く、カテキン類は少なくなり、深い旨みと甘味、わずかな苦味が調和した、まろやかで濃厚な味を楽しめます。
番茶・ほうじ茶
番茶は、硬くなった葉や茎を加工したお茶です。
アミノ酸類・カテキン類・カフェインのいずれも煎茶より少なく、味も煎茶と比べて淡白です。
番茶などを高温で焙煎して作る焙じ茶はさらに味成分が少なくなりますが、その代わり焙煎による香ばしい味と香りが楽しめます。
同じ茶葉でも味が違う
ところで、上級煎茶や玉露にも苦味や渋み成分も少なからず含まれていますが、あまり苦渋みを感じません。
なぜかと言うと、一般に上級煎茶や玉露はぬるめのお湯で淹れるからです。
苦味・渋み成分は高温のお湯で溶け出しやすく、ぬるめのお湯で淹れると苦渋みが抑えられるのです。
夏に飲む冷煎茶にあまり苦渋みが感じられないのもそのためです。
煎茶はそれぞれに含まれる成分によって味・香りが異なりますが、淹れ方によっても違いの出る奥深いお茶と言えるでしょう。
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